アイカツフレンズ!が面白い。

お久しぶりです。退職願を出してスッキリした北大路さくらです。

 

それはさておき早速ですが、タイトルの通りアイカツフレンズ!が面白いんです。自分でも驚くほど毎週楽しみです。

今週は丁度第10話まで放送された段階の今、なんでこんなに面白く感じているのか、気付いたことを書き出してまいります。

 

 

1. テンポの良さを実現する、メインキャラ1人1人に割く時間の適正配分・説明パートの少なさ

2. 友希あいねという「アイカツの基本姿勢」を始めから体現するキャラクターの便利さと人間的魅力

 

大きく言うとこの2点にあると思います。

 

無印アイカツ!では1~9話の間に登場したのはいちご・あおい・蘭・美月のみ、10話でおとめが登場と10話までに5人しかメインキャラが出ない少人数制でした。最初の作品ということもあってか「アイカツ!の基本姿勢」とも呼べる「ポジティブ」「相手を尊重する」「練習はたくさんする」「見えないところでも頑張る」という方向性を示すような説明的な回と、いちご・あおいという駆け出しアイドルの成長に割いた回が多く、伝えたい内容を考えると少人数しか登場させず情報量を絞ったのは納得できます。

 

他方アイカツスターズ!では、テヅカツ!コメンタリー上映回にて佐藤監督から「10話までに伏線を詰め込んでいる」「アイカツ!との違いをハッキリさせる」という発言があったのですがその通りで、10話までの間非常に情報が多いです。更に登場人物も、ゆめとローラに焦点を当てながらも、(第25代)S4の説明に割く時間が多かった気がします。個人的には、S4の、特にS4個人の詳しい説明などは、序盤に見せるには少し情報過多なのではないかなと懐疑的でした。

ゆめとローラ・小春の間で完結的に成長してゆくのではなく、S4の背中に引っ張ってもらいながらそれぞれ切磋琢磨するという流れが見えた気がしたのでS4の説明は仕方ないのかもしれませんが、個人的には序盤は情報を絞り、ゆめ・ローラという主人公格をもっと見せて欲しかったです。

また、1話でゆめが初ステージ後倒れる・10話で学園長とひめ先輩がゆめを巡りバトルなど重めの伏線を残し、そのまま話を進めていく手法は、メインターゲットである女児層にとっては気持ちがゴチャゴチャしてしまうのではなかったでしょうか。

「This is 個性」という言葉が象徴するように、登場キャラ全員が様々な方向性を示しているが故にいわゆる「個人回」が序盤から多く、誰が作品を引っ張っていくのか、キーパーソンが見えづらかった気がします。結論としては組別制度もあり、組内でそれぞれS4が同組の後輩を引っ張るというような展開や、ゆめ・ローラ・小春・真昼・あこらで頑張るといった展開、1vs1で進行する物語もあり、アプローチの引き出しを多く持って進んでいきました。

これから先の展開を安直に見せず、様々な可能性を用意することで「考えさせる」序盤の作りだったと言えるかと思います。「無印アイカツ!との違い」は明瞭に感じられましたが、システムや登場人物の説明的な回が多かったのでちょっと退屈でした。

 

 

そしてアイカツフレンズ!です。よく出来てるなと感じるのは、友希あいねというよく出来たキャラクターを最大限活用している、1話・2話を見た時でした。

アイカツのシステマチックな部分の説明、例えばアイカツパスとアイカツカードの関係、学園案内、ココちゃん、ダイヤモンドフレンズといった基礎知識の説明を2話で瞬殺でこなし、

アイカツの心構えの1つとも呼べるポジティブさ、地道な練習、相手を尊重するという姿勢を1話でこれでもかと示し、2話では"見えないところでも頑張る"ことをラブミーティアライブの裏方仕事を率先して行うことで示し、

ラブミーティアという道標になるアイドルを登場させ、

2話では最後にあいねとみおのハイタッチで「フレンズと一緒にアイカツする」という方針を再度確認させる。また、来週からもこの2人の成長劇を見せられるんだろうなという心構えをさせるという濃密な25分。

上から目線で申し訳ないですが、この2話は本当に天才だなと思いました。

今までアイカツシリーズが積み上げてきたものもあるので、極論、過去作からのファンにとってはシステム語りをある程度カットしてもなんとなく方針はわかるかと思います。

そして、新規ファンにとっては1話で友希あいねという強烈なポジティブキャラがいきなり友達と仲良くなり、練習を頑張って、最後にみおという実力派アイドルをも唸らせる想像以上のステージを成功させたことで、"この娘のやっていることがアイカツを成功させるカギなんだ"と結果という説得力を以って"お決まりの方針"を感じさせています。

このように1話・2話でサクっと主要な説明的パートを終わらせ、そこからしばらくは説明チックなのは舞花・エマの登場部分くらいで、ひたすら「成長の物語」として魅せる、視聴者をストーリーにガッチリ引き込む。いいテンポだなと思いました。

2話までの大胆な展開は無印アイカツ!アイカツスターズ!と2作品を経たからこそ、ある程度アイカツ!シリーズの下地というものが確立されたからこそ出来るものなのかな?と感じます。

 

メインキャラクターは10話現在で6人が登場、ラブミーティアに関しては「とにかくすごい人らしいけど語られすぎることがない」状態で、あくまでもあいね・みお・舞花・エマの4人が、あいねが巻き起こす波を起点にして3人が成長する、そしてあいねが3人に当たって自分に跳ね返ってきた波で成長する物語が中心となって進んでいるように見受けられます。兎に角現在のところは構造が「わかりやすい」です。今後はこの4人をもっとざっくり言えば「2組」という更に少ない軸で捉えて見ることも出来るようになるのであろうというイメージも容易です。

平たく言うと、雑に見てても本当に内容がわかりやすいし、この先どうなるのかも想像しやすいです。

個人的にはあれこれ考えるのはあまり好きでない、出来れば来たものをそのまま受け流していたいタイプなので、有難いです。

 

何より、あいねが気持ち良い。頑張り屋で、明るくて、優しくて、人の話を聞いて、すぐ人を信じて、時に空気を読まない押しの強さもある。アイドル、先生、家族やファン…周囲の人を全員味方につけるのも頷ける純粋な人間的魅力が最初から備わっている。嫌味がない優等生すぎる。

思い出してみると、いわゆる無印アイカツ!序盤におけるいちごの立ち位置が今のあいねと重なる気はします。あいねの方が少し出来過ぎですが、似ている気がします。この立ち位置が今後変わるのか、そのまま行くのかというのは、過去作ファンとして気になるところです。

 

 

もう一押し、個人的推しポイントを語るならば、

「湊みおがあいねにベタ惚れなんだけど、中々気付かない」「気付いてきてからは素直に言えないところ」も大好きです。

いつも周囲に分け隔てなく接するあいねにやきもちを焼いたり、いつも自然とあいねと一緒にいたり、最初から正妻ポジション。遂にフレンズ結成のために告白するみたいですが、ここまでの2人の関係性がラブコメ要素として激アツです。

 

 

ここまで大絶賛でしたが、最後に少しだけ気になることもあります。

「サウンドがダンスミュージック調の曲だらけ」です。今のところ。

音楽制作がDigzになったとの情報を見てある程度予測は出来たのですが、見事にズンドコ・ピコピコした曲ばかりです。

アイカツ!アイカツスターズ!を経ているので耳が肥えているのは重々承知ですが、もっと色々な音を出して欲しいと欲張っています。

 

 

熱弁が続きましたがこんなところでしょうか!早くアイカツナビのココの回とステージを見たいです。

遅いんでもう寝ます。じゃねば~い!